光のもとでⅠ
 こんな端くれの情報じゃ安心などできはしないだろう。でも、今話せる情報はこれしかない。
 地下に下りると、
「秋斗様、こちらへっ。ストレッチャー用意してありますっ」
「湊ちゃんはまだっ?」
「先ほど会場を出られました。すぐお越しになりますので先に医務室へっ」
「翠葉ちゃん、もう少しだけがんばってっ。すぐに湊ちゃんが来るから」
 息苦しそうにしていた彼女はすでにぐったりとしていた。
 医務室に着く直前で湊ちゃんと楓、涼さんが追いついた。
 湊ちゃんは翠葉ちゃんを見るなり、
「秋斗、翠葉を病院に搬送することになる。ヘリの手配をお願い」
「わかった」
 俺はすぐにヘリの要請をした。そんなことしかできることがなかった。
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