光のもとでⅠ

53~54 Side Yui 01話

 リィもいないあんちゃんもいない。さて、何して過ごそうかな?
 手始めにノートパソコンを立ち上げたものの、仕事をする気にはならないし……。
 そんなわけで、インスタントコーヒーとは俺が認めないコーヒーをお供に、ずっとリィのバイタルを見ていた。
「まったくもー……会長はどれだけリィをいじめたら気が済むんだろうねぇ……。こんなにも脈乱れちゃって」
 ぴょんぴょこ跳ねる脈は見ているこっちも疲れてしまう。実際、その心臓の持ち主はどれほど疲れることか。

 何もしないで過ごす日があっていいのかもしれない。
 秋斗さんに捕まってからと言うものの、基本毎日が仕事漬けだった。やったらやった分だけお金はもらえたし、とくだん不満もなかった。
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