光のもとでⅠ
「目が覚めても俺たちは会えないんだ。麻酔から覚めたときには記憶が錯乱することもあるらしくて……。それに、麻酔が切れれば手術でできた傷も痛み出すらしい……」
「おば様たちは……?」
「十階フロアに用意された部屋で待ってる」
待っていたところで会えるわけではない。それでも、生死を分かつ手術をした娘が目覚めるのをすぐ近くで待っていたいと思うのが親心なのだろう。
「私、何もできないけれど、側にいることならできます。だから……弱み、見せてください」
蒼樹さんは力なく笑った。
「できれば、好きな子の前では男らしくいたいんだけどな」
「毎回じゃ魅力半減ですけど……。時々なら萌え要素です」
蒼樹さんは驚いたように目を見開いた。
「なんですかっ?」
照れ隠しに声が大きくなってしまう。
「おば様たちは……?」
「十階フロアに用意された部屋で待ってる」
待っていたところで会えるわけではない。それでも、生死を分かつ手術をした娘が目覚めるのをすぐ近くで待っていたいと思うのが親心なのだろう。
「私、何もできないけれど、側にいることならできます。だから……弱み、見せてください」
蒼樹さんは力なく笑った。
「できれば、好きな子の前では男らしくいたいんだけどな」
「毎回じゃ魅力半減ですけど……。時々なら萌え要素です」
蒼樹さんは驚いたように目を見開いた。
「なんですかっ?」
照れ隠しに声が大きくなってしまう。