光のもとでⅠ
59~61 Side Akit 01話
朝六時、じーさんから電話があった。今日退院するから迎えに来い、と。
退院が今日であることは知っていた。けど、いつものように清良女史が付き添い、警護の人間が迎えに行くものだと思っていた俺は、返答までに少しの時間を要した。
「なんで俺?」
『正月に一度しか見舞いに来んかったのは秋斗だけじゃからの』
「……わかった。何時に行けばいい?」
『三時半が良いかの』
「じゃ、そのくらいに行く」
そんな話をして切り、支度を済ませて出勤した。
学校に着き、生徒たちが桜林館へ入っていくのを見て、今日が始業式だったんだと知る。
今日という日を、彼女は何を思いながら過ごしているのだろう……。
また、気持ちが急いてはいないかと心配になる。
退院が今日であることは知っていた。けど、いつものように清良女史が付き添い、警護の人間が迎えに行くものだと思っていた俺は、返答までに少しの時間を要した。
「なんで俺?」
『正月に一度しか見舞いに来んかったのは秋斗だけじゃからの』
「……わかった。何時に行けばいい?」
『三時半が良いかの』
「じゃ、そのくらいに行く」
そんな話をして切り、支度を済ませて出勤した。
学校に着き、生徒たちが桜林館へ入っていくのを見て、今日が始業式だったんだと知る。
今日という日を、彼女は何を思いながら過ごしているのだろう……。
また、気持ちが急いてはいないかと心配になる。