光のもとでⅠ
「じーさん、帰ろう」
「秋斗は気にならんのか?」
「まさか。……気にはなる。でも、司だからね。何に腹を立てているのかは察しがつくし、今の翠葉ちゃんの状態を理解してないわけもないと思うから。それに、家で真白さんが待ってるんでしょ? 俺は真白さんを待たせるほうが怖い」
これは本音。真白さんを待たせたなどと涼さんに知れた日にはどんな報復が待ってることか……。
「明日、また来るね」
ベッドに近づき声をかけると、「え?」って顔をされた。
「迷惑?」
にこりと笑顔を作ると、肩を竦め軽く身を引かれる。
そして、あまり説得力のない否定句、「違います」を言われた。
「……安心して。明日は授業で使うパソコンをセッティングしに来るだけだから」
でも、ごめんね。君を困らせる目的で来るよ。明日は目一杯困ってね。
俺はそのまま彼女の病室をあとにした。
「秋斗は気にならんのか?」
「まさか。……気にはなる。でも、司だからね。何に腹を立てているのかは察しがつくし、今の翠葉ちゃんの状態を理解してないわけもないと思うから。それに、家で真白さんが待ってるんでしょ? 俺は真白さんを待たせるほうが怖い」
これは本音。真白さんを待たせたなどと涼さんに知れた日にはどんな報復が待ってることか……。
「明日、また来るね」
ベッドに近づき声をかけると、「え?」って顔をされた。
「迷惑?」
にこりと笑顔を作ると、肩を竦め軽く身を引かれる。
そして、あまり説得力のない否定句、「違います」を言われた。
「……安心して。明日は授業で使うパソコンをセッティングしに来るだけだから」
でも、ごめんね。君を困らせる目的で来るよ。明日は目一杯困ってね。
俺はそのまま彼女の病室をあとにした。