光のもとでⅠ
「もし、選ぶ自由が翠葉ちゃんにあったらどうする? 選べるとしたら、どうする?」
「……え? 選ぶって……何をですか?」
「この用紙、もう一枚あるんだ」
きょとんとしている彼女に、俺が持ってきた委任状を手渡した。
「今日ここに来たのが蒼樹でも唯でもない理由。それはね、これを渡すため」
彼女はゆっくりと視線をクリアファイルに落とし、学園長と高校長の朱印を認めた。
本来なら、学園と交わした委任状を彼女に見せる必要はない。ただ。証明するための行為。そして、司がここに置いていったのは、権利を主張するためだと思う。だから、俺もそれに習う。
「学園長と高校長の直筆サインに学校印つき。正式書類だよ」
見る見るうちに彼女の眉がハの字になっていく。
「……え? 選ぶって……何をですか?」
「この用紙、もう一枚あるんだ」
きょとんとしている彼女に、俺が持ってきた委任状を手渡した。
「今日ここに来たのが蒼樹でも唯でもない理由。それはね、これを渡すため」
彼女はゆっくりと視線をクリアファイルに落とし、学園長と高校長の朱印を認めた。
本来なら、学園と交わした委任状を彼女に見せる必要はない。ただ。証明するための行為。そして、司がここに置いていったのは、権利を主張するためだと思う。だから、俺もそれに習う。
「学園長と高校長の直筆サインに学校印つき。正式書類だよ」
見る見るうちに彼女の眉がハの字になっていく。