光のもとでⅠ
64 Side Tsukasa 01話
翠は、俺と秋兄を二日に一度のペースで交互に呼んでいた。教えるものはたいていが文系。理系に関しては化学を教えることがあるくらいで、ほかに訊かれた覚えがない。
そうして二週間が過ぎたころ、翠に呼ばれる頻度が上がった。
最初は秋兄が仕事で来れないとかそういう理由だと思っていたけど、翠があまりにも挙動不審だったから疑問に思った。
学校に行けば秋兄は変わらず図書室にいるわけで、なんで秋兄を呼ばないのかが不思議でならない。
「秋兄、何かした?」
「さぁ、どうかな?」
どうかなと言いながら、何かしたのが明白な答えぶり。
「あぁ、そうだ。俺、二十九日から仕事で渡米するから」
「は?」
「相馬さんにあっちのメーカー紹介されたからちょっと行ってくる。でも、翠葉ちゃんには内緒ね。ま、二週間くらいで帰る予定だけど」
そうして二週間が過ぎたころ、翠に呼ばれる頻度が上がった。
最初は秋兄が仕事で来れないとかそういう理由だと思っていたけど、翠があまりにも挙動不審だったから疑問に思った。
学校に行けば秋兄は変わらず図書室にいるわけで、なんで秋兄を呼ばないのかが不思議でならない。
「秋兄、何かした?」
「さぁ、どうかな?」
どうかなと言いながら、何かしたのが明白な答えぶり。
「あぁ、そうだ。俺、二十九日から仕事で渡米するから」
「は?」
「相馬さんにあっちのメーカー紹介されたからちょっと行ってくる。でも、翠葉ちゃんには内緒ね。ま、二週間くらいで帰る予定だけど」