光のもとでⅠ
 ベッドサイドの時計は七時半前だった。
 少しして外でポーチの開く音がし、誰かがゲストルームへやってきた。
 そして、ノックの音と共に唯兄がなだれ込んでくる。
「リィ、終わらせてきたよぉ~……」
 半、死人。まるで屍のようだ。
「……唯兄、大丈夫?」
「なんだって急にあんな仕事を振られるんだかっ。ってか何かっ!? 秋斗さんっていっつもあんなの片付けてんのっ!?」
「……え?」
「あ……」
「唯兄、秋斗さんのお仕事しているの?」
 ……蔵元さん、仕事を振ったというのは秋斗さんの仕事だったのでしょうか。
「……そうそう、今秋斗さん別件で出張に行ってるから、普段秋斗さんがやってる仕事がこっちにいくつか振られてるの」
 ……そうなのね。
 でも、唯兄もお仕事はできる人だと秋斗さんから聞いている。
 その唯兄がこんなにヘロヘロになっているのだ。秋斗さんはいつもどのくらいのお仕事をこなしているのだろう。
「そろそろご飯だよね?」
 時計に目をやれば七時半を回ったところだった。
 いつもよりも遅い。
 いつもなら六時から七時の間には声がかかるのに……。
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