光のもとでⅠ
「夜分遅くにすみません……」
「いや、うちはかまわないけどね?」
「……今の翠にいかなる負担もかけるべきでないことは重々承知しています。わかっていて、精神的に追い詰めることを考えています」
「え……? 何? なんの話?」
 切り出し方が唐突になってしまい、零樹さんは素っ頓狂な声をあげた。
「……うーんと……司くん、ひとまず座ろうか? 唯、コーヒー淹れて? あ、コーヒーで良かったかな?」
「おかまいなく……」
「ま、そんなこと言わずにさ」
 零樹さんに促されてソファに腰を下ろした。
 最近はずっと翠の隣でラグに座っていたから、ソファに座ることにどことなく違和感を覚える。
「さて……あと少しでうちの子退院できる予定なんだけど、司くんは何をしようとしてるのかな? 精神的に追い詰めるってどんなこと?」
 俺は推測も含め、自分が持っている情報を提示した。
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