光のもとでⅠ
 そこには優しく微笑を浮かべる夫婦がいた。
 思わず自分の立場を見失いそうになる。少なくとも、礼を言われる立場にはないはずで――。
「司っち、心中は察する。でもね、この家っていうかこの家族、みんなこういう思考回路してんの。藤宮一族とは違う規格外が存在すると学びたまえ」
 どこか誇らしげに言われ、「規格外」という言葉に納得した。
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