光のもとでⅠ
「……栞さん?」
キッチンに入って近寄ると、ものすごく顔色が悪かった。
「翠葉ちゃん……ごめんね。生理痛がちょっとひどくて」
力なく笑う。
「……横にならなくて大丈夫ですか?」
「うん、平気よ。薬も飲んだから」
「栞さん、ご飯食べたらすぐに帰って休んでください」
「うん、そうさせてもらうわね。ごめんね、こんなときに……」
明確な言葉は発せず、ただ、このあとに起こることを指していた。
「大丈夫です。蒼兄もいるから……」
すると、背後から声がかかった。
「翠、サラダ作るの手伝って」
司先輩の声に立ち上がり、冷蔵庫の野菜室を開ける。
「司先輩、ご飯は……この匂い、カレー?」
「そう、時間ないから手抜き。翠には煮込みうどんか何か作る」
「あ……えっと、サラダだけで大丈夫で――」
言い終わらないうちに鋭い視線が飛んできた。
「それ以上痩せてどうするつもり?」
と、冷たい言葉も一緒に……。
「それじゃ、自分で作ります」
「却下」
「なっ――」
「翠を立たせておくとろくなことがない」
またしても人が言い返せないようなことばかり言う……。
キッチンに入って近寄ると、ものすごく顔色が悪かった。
「翠葉ちゃん……ごめんね。生理痛がちょっとひどくて」
力なく笑う。
「……横にならなくて大丈夫ですか?」
「うん、平気よ。薬も飲んだから」
「栞さん、ご飯食べたらすぐに帰って休んでください」
「うん、そうさせてもらうわね。ごめんね、こんなときに……」
明確な言葉は発せず、ただ、このあとに起こることを指していた。
「大丈夫です。蒼兄もいるから……」
すると、背後から声がかかった。
「翠、サラダ作るの手伝って」
司先輩の声に立ち上がり、冷蔵庫の野菜室を開ける。
「司先輩、ご飯は……この匂い、カレー?」
「そう、時間ないから手抜き。翠には煮込みうどんか何か作る」
「あ……えっと、サラダだけで大丈夫で――」
言い終わらないうちに鋭い視線が飛んできた。
「それ以上痩せてどうするつもり?」
と、冷たい言葉も一緒に……。
「それじゃ、自分で作ります」
「却下」
「なっ――」
「翠を立たせておくとろくなことがない」
またしても人が言い返せないようなことばかり言う……。