光のもとでⅠ
「だから、それ無意味だって言ってるだろ……。そうやって中途半端に突き放して中途半端に甘やかすの、翠のためにならないから。……やるんだったら徹底して突き放せよっ。帰国しないつもりなら、もっと徹底して追い詰めろよっ。それもできないで覚悟を決めたつもりになっているなっ。……ひとりよがりの自己完結なんて迷惑なだけだ」
車内には走行音のみが響く。
誰も何も話さない気まずい空気。
司が言ったことはある意味正しい。俺は、携帯を解約するという手には出たけど、彼女を徹底的に突き放すことはできなかった。司がしてきたような真似は到底できない。
そういう部分、きっと俺は司に負けてる。司はそうは思ってないみたいだけど。
携帯を解約したとき、俺はどこかで高を括ってたんだ。彼女は動かないと。
携帯が通じなくなり、メールが届かなくなり、そういう状況に陥っても彼女は動かないと決めてかかっていた。
車内には走行音のみが響く。
誰も何も話さない気まずい空気。
司が言ったことはある意味正しい。俺は、携帯を解約するという手には出たけど、彼女を徹底的に突き放すことはできなかった。司がしてきたような真似は到底できない。
そういう部分、きっと俺は司に負けてる。司はそうは思ってないみたいだけど。
携帯を解約したとき、俺はどこかで高を括ってたんだ。彼女は動かないと。
携帯が通じなくなり、メールが届かなくなり、そういう状況に陥っても彼女は動かないと決めてかかっていた。