光のもとでⅠ
動いてほしい、コンタクトを取ろうとしてほしいという願望はあった。けど、そうはならないと諦めていた。
だから、結果として今日までに連絡がなくてもとくだん心が揺れることはなかった。
それを司は――。
「……あとの祭りだな。どうやったって、俺とおまえは共犯者だ。何も司がそこまですることなかったのに」
「前にも言った。譲られるのは嫌だと」
「聞いた聞いた。でも、翠葉ちゃんが誰を想ってるのかなんて明白だろ? それで競うって言われてもね……勝敗ついてるし」
「勝敗は翠が決めることで、周りが察して決めることじゃない」
「……司はあくまで選んでほしいんだな。それが俺や翠葉ちゃんにとって酷なことでも」
「否定はしない」
白黒はっきりさせないとだめなところは若さゆえか、それとも性格か……。俺はグレーゾーンでもかまわないとも思ったけど。
だから、結果として今日までに連絡がなくてもとくだん心が揺れることはなかった。
それを司は――。
「……あとの祭りだな。どうやったって、俺とおまえは共犯者だ。何も司がそこまですることなかったのに」
「前にも言った。譲られるのは嫌だと」
「聞いた聞いた。でも、翠葉ちゃんが誰を想ってるのかなんて明白だろ? それで競うって言われてもね……勝敗ついてるし」
「勝敗は翠が決めることで、周りが察して決めることじゃない」
「……司はあくまで選んでほしいんだな。それが俺や翠葉ちゃんにとって酷なことでも」
「否定はしない」
白黒はっきりさせないとだめなところは若さゆえか、それとも性格か……。俺はグレーゾーンでもかまわないとも思ったけど。