光のもとでⅠ
 なんでも力になってあげたいけど、ここだけは譲れない。だめなものはだめ――。
『じゃぁっ、どうしたらいいのっ!?』
「こういうときにこそ、蒼樹さんや唯さんを頼るべきなんじゃないの? 一番心配かけちゃいけない人たちだろ?」
 浮かない顔で御園生は俯いてしまった。
「俺に電話してきた時点でなんとなく気づいてた。御園生はさ、自分でどうにかしたいんじゃない? 家族の手を借りないで。だから俺に電話してきたんんじゃない?」
 それでなきゃおかしい。
 一番最初に――誰より先に候補に挙がるであろう人たちが選択肢に挙がらないなんて。
「人の力を借りるのは悪いことじゃないよ。考えようによっては、使えるものはなんでも使えばいいと思う」
『え……?』
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