光のもとでⅠ
姉さんは自分が何も知らされてなかったことに憤りを感じ、さらには自分の患者を生命の危機にさらされ怒り心頭の状態だった。
「俺は……秋兄は間違いなく、翠と俺から距離をおくつもりだと思った。そんなことしたら翠がもっと苦しむのは目に見えてる――だから先手を打たせてもらった」
「なんで――なんで、あんたたちはそんなに面倒くさいのよ……。何が翠葉にとっていいのか、もっとわかりやすく動きなさいよね。周りで見てるこっちがハラハラしっぱなしで心臓酷使よ。寿命縮まったらあんたと秋斗と翠葉のせいよ……」
「なんとでも……。別に殴りたいんだったら、気が済むまで殴ってくれてかまわない。自分がしたことの大きさなら重々承知している」
頭に血が上っている状態の姉さんに対し、自分はひどく冷静だった。そんな俺の対応にも腹が立ったのだろう。
まだ何か怒鳴りそうな姉さんを遮ったのは御園生さんだった。
「俺は……秋兄は間違いなく、翠と俺から距離をおくつもりだと思った。そんなことしたら翠がもっと苦しむのは目に見えてる――だから先手を打たせてもらった」
「なんで――なんで、あんたたちはそんなに面倒くさいのよ……。何が翠葉にとっていいのか、もっとわかりやすく動きなさいよね。周りで見てるこっちがハラハラしっぱなしで心臓酷使よ。寿命縮まったらあんたと秋斗と翠葉のせいよ……」
「なんとでも……。別に殴りたいんだったら、気が済むまで殴ってくれてかまわない。自分がしたことの大きさなら重々承知している」
頭に血が上っている状態の姉さんに対し、自分はひどく冷静だった。そんな俺の対応にも腹が立ったのだろう。
まだ何か怒鳴りそうな姉さんを遮ったのは御園生さんだった。