光のもとでⅠ
「なんかさ、翠葉といるとみんなそうなっちゃうんだよ」
海斗くんが唯兄に向かって言うけれど、それはちょっと嬉しくない。
「なるほどねぇ~」
それで納得されてしまうのも嬉しくない。
……もっと自重しよう。
蒼兄が洗面所から出てくるのと同じくらいに、司先輩が蒼兄のカレーを持ってキッチンから出てきた。
「蒼兄、栞さんは?」
「夏風邪と疲労、生理が一緒に来ちゃった感じ。でも、湊さんも付いてるし大丈夫だよ」
「本当?」
「うん」
そのとき、隣から変な音が鳴りだした。
司先輩がジーパンのポケットから携帯を取り出しすぐに出る。
「――ある。――わかった」
二言ほど喋ると携帯を閉まった。
「……先輩、携帯の着信音が警報機みたいな音してましたけど……」
「あぁ、姉さんからの電話なんて基本いいことないから、警報機の音で十分」
湊先生、弟さんにものすごく危険人物みたいな扱いされてますけど……。
「くっ、相変わらずだな。その分だと、秋斗先輩からの着信音も未だに警報機?」
蒼兄が訊くと、唯兄が笑い出した。
海斗くんが唯兄に向かって言うけれど、それはちょっと嬉しくない。
「なるほどねぇ~」
それで納得されてしまうのも嬉しくない。
……もっと自重しよう。
蒼兄が洗面所から出てくるのと同じくらいに、司先輩が蒼兄のカレーを持ってキッチンから出てきた。
「蒼兄、栞さんは?」
「夏風邪と疲労、生理が一緒に来ちゃった感じ。でも、湊さんも付いてるし大丈夫だよ」
「本当?」
「うん」
そのとき、隣から変な音が鳴りだした。
司先輩がジーパンのポケットから携帯を取り出しすぐに出る。
「――ある。――わかった」
二言ほど喋ると携帯を閉まった。
「……先輩、携帯の着信音が警報機みたいな音してましたけど……」
「あぁ、姉さんからの電話なんて基本いいことないから、警報機の音で十分」
湊先生、弟さんにものすごく危険人物みたいな扱いされてますけど……。
「くっ、相変わらずだな。その分だと、秋斗先輩からの着信音も未だに警報機?」
蒼兄が訊くと、唯兄が笑い出した。