光のもとでⅠ
あとがき
とても長いお話を最後までご覧くださり、また、あたたかく見守っていただきありがとうございました。
このお話は、葉野が初めて書いたお話です。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、翠葉の持病(体質)は葉野と同じ設定にしてありました。そして、翠葉が抱えるコンプレックスもかつて私が抱えていたものと同じです。
葉野はとても臆病です。
友達なんていらない、と何度も思ってきました。
裏切られることが怖くて、失うことが怖くて――。
それなら最初から作らなければいい、と本気で思っていました。
でも、私を受け入れてくれる人たちがいました。
心を許せると思える人たちが現れました。
人は、人生のどこかで出逢うのだと思います。
パズルのピースがピタリと当てはまるような人たちに。
そして、言葉を交わし心を分かち合うことで、人は変わっていくのでしょう。
だから、どうか慌てないでください。
まだ、諦めないでください。
寂しい思いをしているのなら、ここへ来て?
そんな思いをしているのはあなただけではないから。
何度も立ち止まって、何度も振り返って、前だけを見ることはできなくて――。
それでいいと思います。
自分で気づけなくても、一ミリくらいは前へ進めていたりします。
それに、「振り返る」という行動は、簡単に思えて実はとても難しいものなので、あなたが自分の歩いてきた道を振り返ることができるなら、それはひとつの「強さ」です。
後ろを見ることも前を見ることもできない人は、その場に「留まる」ことができる人です。それは「今の自分」と対峙しているということ。
「今の自分」と向き合うことは、必ず「未来」へつながります。
何もマイナスなことなんてありません。
人と自分を比べると、どうしてもつらくなります。
なら、どうしたらいいのか……。
どん底にいたときの自分と今の自分を比較してみてください。
今がどん底なら、これ以上のどん底はない――と、少し空を見上げましょう。
足元を見れば、思わぬ落し物が見つかるかもしれない。
空を見上げれば、その日の変化に気づけるかもしれない。
右を向いたら笑っている人がいるかもしれない。
左を向いたら泣いている人がいるかもしれない。
後ろを見れば今までがんばってきた自分がいます。
前を見れば真っ白なノートと同じ。
周りを見て、いつもと違うものを探してみてください。
もしくは、いつも見ているものをじっくりと観察してみましょう。
大切なものは意外と身近にあるものです。
何が特別かは自分が決めるのです。
自分の価値観を大切にしてください。
自分の心の目に自信を持ってください。
きっと何かが見えるから。
だから、すべてを諦めないで?
「光のもとで」は大部分が作り話です。
けれども、世の中には翠葉みたいな人はいるし、翠葉の周りにいるような優しい人たちもいます。
それは作り話の世界ではなく現実に。
このお話を通して一緒に悩めたら、と思います。
あなたが背負っているもの、それは私には背負えません。
けれど、翠葉や一年B組のクラスメイトなら一緒に考えてくれるかもしれません。
翠葉たちと一緒に、一歩一歩歩いていきましょう。
お話が長く、なかなか進展しないのにはこんな理由があります。
数話間隔で劇的な変化があるほうが、ジェットコースターみたいで楽しいかもしれません。
でも、私は少しずつしか進めませんでした。
当時、前に進めているのかもわからず不安になる毎日でした。
今でも不安になることは多々あります。
それでも、この年まで生きると思うのです。
「あの頃と比べたら?」と。
翠葉と同じ年頃の方には難しいことかもしれません。
だからこそ伝えたいです。
「今わからなくても、もう少し時間が経ったらわかることもあるよ」と。
焦らず慌てず諦めず――。
自分の歩幅と歩調を味方に歩いていこう。
長いお話とあとがきにお付き合いいただけたこと、心から感謝いたします。
ありがとうございました。
葉野りるは
このお話は、葉野が初めて書いたお話です。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、翠葉の持病(体質)は葉野と同じ設定にしてありました。そして、翠葉が抱えるコンプレックスもかつて私が抱えていたものと同じです。
葉野はとても臆病です。
友達なんていらない、と何度も思ってきました。
裏切られることが怖くて、失うことが怖くて――。
それなら最初から作らなければいい、と本気で思っていました。
でも、私を受け入れてくれる人たちがいました。
心を許せると思える人たちが現れました。
人は、人生のどこかで出逢うのだと思います。
パズルのピースがピタリと当てはまるような人たちに。
そして、言葉を交わし心を分かち合うことで、人は変わっていくのでしょう。
だから、どうか慌てないでください。
まだ、諦めないでください。
寂しい思いをしているのなら、ここへ来て?
そんな思いをしているのはあなただけではないから。
何度も立ち止まって、何度も振り返って、前だけを見ることはできなくて――。
それでいいと思います。
自分で気づけなくても、一ミリくらいは前へ進めていたりします。
それに、「振り返る」という行動は、簡単に思えて実はとても難しいものなので、あなたが自分の歩いてきた道を振り返ることができるなら、それはひとつの「強さ」です。
後ろを見ることも前を見ることもできない人は、その場に「留まる」ことができる人です。それは「今の自分」と対峙しているということ。
「今の自分」と向き合うことは、必ず「未来」へつながります。
何もマイナスなことなんてありません。
人と自分を比べると、どうしてもつらくなります。
なら、どうしたらいいのか……。
どん底にいたときの自分と今の自分を比較してみてください。
今がどん底なら、これ以上のどん底はない――と、少し空を見上げましょう。
足元を見れば、思わぬ落し物が見つかるかもしれない。
空を見上げれば、その日の変化に気づけるかもしれない。
右を向いたら笑っている人がいるかもしれない。
左を向いたら泣いている人がいるかもしれない。
後ろを見れば今までがんばってきた自分がいます。
前を見れば真っ白なノートと同じ。
周りを見て、いつもと違うものを探してみてください。
もしくは、いつも見ているものをじっくりと観察してみましょう。
大切なものは意外と身近にあるものです。
何が特別かは自分が決めるのです。
自分の価値観を大切にしてください。
自分の心の目に自信を持ってください。
きっと何かが見えるから。
だから、すべてを諦めないで?
「光のもとで」は大部分が作り話です。
けれども、世の中には翠葉みたいな人はいるし、翠葉の周りにいるような優しい人たちもいます。
それは作り話の世界ではなく現実に。
このお話を通して一緒に悩めたら、と思います。
あなたが背負っているもの、それは私には背負えません。
けれど、翠葉や一年B組のクラスメイトなら一緒に考えてくれるかもしれません。
翠葉たちと一緒に、一歩一歩歩いていきましょう。
お話が長く、なかなか進展しないのにはこんな理由があります。
数話間隔で劇的な変化があるほうが、ジェットコースターみたいで楽しいかもしれません。
でも、私は少しずつしか進めませんでした。
当時、前に進めているのかもわからず不安になる毎日でした。
今でも不安になることは多々あります。
それでも、この年まで生きると思うのです。
「あの頃と比べたら?」と。
翠葉と同じ年頃の方には難しいことかもしれません。
だからこそ伝えたいです。
「今わからなくても、もう少し時間が経ったらわかることもあるよ」と。
焦らず慌てず諦めず――。
自分の歩幅と歩調を味方に歩いていこう。
長いお話とあとがきにお付き合いいただけたこと、心から感謝いたします。
ありがとうございました。
葉野りるは