光のもとでⅠ
「司くん、俺といい勝負! 俺なんてオーナーと秋斗さんの着信音はダースベーダーだからねっ」
 唯兄も司先輩も、思考回路が似てるのではないだろうか……。
「……あの、因みに私の着信音は?」
 恐る恐る訊くと、
「目覚ましの音」
「……ジリリリリーンって音の?」
「違う、電子音の単調なやつ」
「……普通で良かった」
 胸を撫で下ろすと、
「ご希望とあらば、警報機、もしくは救急車のサイレンにするけど?」
「そんなこと希望しないし、真顔で提案しないでください。意地悪……」
「……なんとでも?」
 澄ました顔でトマトサラダを食べ始める。
「……美味しい」
「……トマト?」
「いや、ドレッシング」
「簡単だよ? サラダオイルとお醤油は一対一。あとは塩コショウで味を調えるだけ」
「ほかのサラダにも使えそう。お酢やレモンを入れても風味が変わるな」
 言いながら、またトマトにお箸を伸ばした。
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