光のもとでⅠ
「もうひとりは女医。俺の四つ上なんだけど、この人も頭がいいっていうか、抜群に切れ味がいい。つい先日、あっさり病院辞めちゃってさ、今年度から高校の校医になるみたい。太陽が沈んだら仕事は終わりにするものだ、とか正論のように口にする人」
それはそれは……。
「ふたりとも面白いから会っていきなよ。十二時には来るって言ってたから――」
先輩の言葉半ばでインターホンが鳴った。
ロックを解除すると、
「いらっしゃい」
先輩はにこやかにふたりを迎える。
「蒼樹、紹介する。この人が女医の湊ちゃん。で、こっちのそっくりさんが司。湊ちゃん、彼は御園生蒼樹。俺の二個下の後輩。生徒会つながりなんだけど、今は仕事の資料を見つけてきてくれる貴重な人材」
「ふーん……。藤宮湊よ、よろしく」
女の人にしては大きな手を差し出された。翠葉の手とはずいぶん違う。身長も百七十はあるだろう。
それはそれは……。
「ふたりとも面白いから会っていきなよ。十二時には来るって言ってたから――」
先輩の言葉半ばでインターホンが鳴った。
ロックを解除すると、
「いらっしゃい」
先輩はにこやかにふたりを迎える。
「蒼樹、紹介する。この人が女医の湊ちゃん。で、こっちのそっくりさんが司。湊ちゃん、彼は御園生蒼樹。俺の二個下の後輩。生徒会つながりなんだけど、今は仕事の資料を見つけてきてくれる貴重な人材」
「ふーん……。藤宮湊よ、よろしく」
女の人にしては大きな手を差し出された。翠葉の手とはずいぶん違う。身長も百七十はあるだろう。