光のもとでⅠ
29
司先輩と海斗くんを見送り、戻ってきたリビングでは蒼兄と唯兄が真面目な顔をして何かを話していた。きっと仕事の話をしているのだろう。
側に行くことが憚られ、キッチンでお茶を淹れることにした。
それに気づいた唯兄が、
「リィ、少しだけ仕事の打ち合わせさせて。あと五分もしたら終わるから」
迫り来る時間にドキリとした。
「はい」と普通に答えたつもりだけれど、もしかしたら上ずっていたかもしれない。
直後、蒼兄の視線を感じそちらを見ると、
「大丈夫だ」と、そんなメッセージを読み取ることができた。
深呼吸をしよう、深呼吸……。
お茶の用意をしながら極力深い呼吸を心がける。
お茶は、最近栞さんがよく淹れてくれるローズヒップ&ハイビスカスティー。
そのまま飲むと酸っぱすぎるお茶も、ハチミツを垂らせばほんのり甘く、ほっとする味になる。
耐熱ガラスのカップに注いでふたりのもとへ持って行くと、私はひとりカップを持って自室に戻った。
側に行くことが憚られ、キッチンでお茶を淹れることにした。
それに気づいた唯兄が、
「リィ、少しだけ仕事の打ち合わせさせて。あと五分もしたら終わるから」
迫り来る時間にドキリとした。
「はい」と普通に答えたつもりだけれど、もしかしたら上ずっていたかもしれない。
直後、蒼兄の視線を感じそちらを見ると、
「大丈夫だ」と、そんなメッセージを読み取ることができた。
深呼吸をしよう、深呼吸……。
お茶の用意をしながら極力深い呼吸を心がける。
お茶は、最近栞さんがよく淹れてくれるローズヒップ&ハイビスカスティー。
そのまま飲むと酸っぱすぎるお茶も、ハチミツを垂らせばほんのり甘く、ほっとする味になる。
耐熱ガラスのカップに注いでふたりのもとへ持って行くと、私はひとりカップを持って自室に戻った。