光のもとでⅠ
「そうね……。建築っていう面では蒼樹の勉強になるかもしれないけど、実際に翠葉が目にするものはインテリアだわ」
「荒削りでかまわないから、思いつく限りのものを持ってこい」
「はい。……父さん、母さん、機会をくれてありがとう」
ふたりは顔を見合わせて肩を竦める。
「あのね、白状しちゃうと、私たちも罪滅ぼしな気持ちがないわけじゃないの」
「言ったろ? 蒼樹だけじゃないって……。もしも、翠葉が倒れたあの日に自分がついていたらって思ってるのは蒼樹だけじゃないんだ」
「っ……俺、本当はもっと早くに帰れたんだ。高校に寄らなければっ――」
ずっと言えなかったことをやっと吐き出せた。
母さんにぎゅっと抱き締められる。
こんなふうにされるのはどのくらい久しぶりかわからない。自分が、小学生に戻ってしまったような感覚。
「荒削りでかまわないから、思いつく限りのものを持ってこい」
「はい。……父さん、母さん、機会をくれてありがとう」
ふたりは顔を見合わせて肩を竦める。
「あのね、白状しちゃうと、私たちも罪滅ぼしな気持ちがないわけじゃないの」
「言ったろ? 蒼樹だけじゃないって……。もしも、翠葉が倒れたあの日に自分がついていたらって思ってるのは蒼樹だけじゃないんだ」
「っ……俺、本当はもっと早くに帰れたんだ。高校に寄らなければっ――」
ずっと言えなかったことをやっと吐き出せた。
母さんにぎゅっと抱き締められる。
こんなふうにされるのはどのくらい久しぶりかわからない。自分が、小学生に戻ってしまったような感覚。