光のもとでⅠ
 漠然とした不安……。
 お母さんにもお父さんにも話したけれど、「今は身体を治すことが先決」と言われてしまう。それに、「焦ることはない」と――。
 自分が焦っているとは思わない。けれども、どうしても不安になる。
 どうしたらこの不安を解かってもらえるのかと考えてみたけれど、その答えが出ることもなかった。

「翠葉、今年のプレゼントはコレだ!」
 それまでベッドの陰に置かれていたものが目の前に差し出される。
 それは黒いカバーに入っていた。
 形が三角……。
「開けてごらん」
 渡されたもののチャックを開くと、中にはローズウッド素材の小型ハープが入っていた。
「お父さんっ!?」
「嬉しいか?」
 コクコクと首を縦に振る。
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