光のもとでⅠ
「好きでしょ? そういう音。風鈴はちょっとまずいけど、そのくらいの鈴の音なら誰の迷惑にもならないよ。あとで病室に戻ったらベッドの頭のところにでも吊るそうか」
にこりと笑う楓先生の笑顔を見たら、涙で目の前が霞んだ。
「……楓先生、水島さん、ありがとう――ありがとうございます」
言葉にしたら涙が溢れて止まらなくなった。どうしてこんなに涙が出るのか……。
たぶん、すごく嬉しいんだ。すごくすごく嬉しくて出る涙。
毎日お父さんかお母さんが来てくれていたし、蒼兄は平日土日問わず、大学の帰りに寄ってくれる。大学の空き時間のときにも来てくれる。
だから寂しくない。寂しいなんて思っていないし、寂しいなんて思わない。そう思おうとしていた。
けれども、やっぱり無理。「思おうとしていた」時点でアウト。
にこりと笑う楓先生の笑顔を見たら、涙で目の前が霞んだ。
「……楓先生、水島さん、ありがとう――ありがとうございます」
言葉にしたら涙が溢れて止まらなくなった。どうしてこんなに涙が出るのか……。
たぶん、すごく嬉しいんだ。すごくすごく嬉しくて出る涙。
毎日お父さんかお母さんが来てくれていたし、蒼兄は平日土日問わず、大学の帰りに寄ってくれる。大学の空き時間のときにも来てくれる。
だから寂しくない。寂しいなんて思っていないし、寂しいなんて思わない。そう思おうとしていた。
けれども、やっぱり無理。「思おうとしていた」時点でアウト。