光のもとでⅠ
 でも、事務室に入ってみれば確かに人は足りてそうに見えなかった。
「受験シーズンだからね。事務室の人間もそっちの仕事にかかりきりよ。それに加えてインフルエンザになった人が治るまで出勤停止食らってるし……」
 と、指折り数える。
「それに、彼が受け取りたくないのもちょっとわかったわ。パーティーの招待状とか、その手のものも含まれてるのね」
 加藤さんは結婚式の招待状みたいな立派な封筒をダンボールにポイっと放った。
 あぁ、やっぱりね……っていうのが俺の感想。ゆんゆんはメッセージカードや手紙にしては少し重量あるそれらの封筒に目をやってから、集中モードで作業に入った。俺は文句を吐き散らかしながらそれらを手伝う。
 結果、二時間もかけて全部を開けて記帳を済ませたわけだけど、名前とかそういうのはどうでもいい……。
 この数なんだよっ。百八十三個なんて数が司仕様すぎるだろっ!? イヤミだ、イヤミっっっ。
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