光のもとでⅠ
「翠葉……ちょっと落ち着きなさい」
「あっ、静さんと澤村さんと園田さんと須藤さん、真白さんと朗元さんにもプレゼントしたいから、六人追加で六十三人っ!?」
「翠葉ちゃん翠葉ちゃん、少し落ち着こう」
香乃子ちゃんに、「どうどう」と肩を撫でられ宥められる。
「確かに友チョコをあげようとするとキリがなくなるのはわかるんだけど、六十三人はちょっといき過ぎ」
希和ちゃんは苦笑いでそう言った。
「でも、仲良くなった人やお世話になった人が多すぎて……」
「翠葉ちゃんのそれは年賀状レベルです……」
指摘してくれたのは香乃子ちゃんだったけれど、その「年賀状」という言葉にグサリとくる。
今年の年賀状、私は自分で書いていないのだ。普段なら十二月に入った時点で書き始め、二十日過ぎには出すのだけれど、とてもそんな余裕がなくて、白野のパレスへ行ったとき、兄妹三人で撮ってもらった写真を唯兄がパソコンで編集して兄妹の連名を印刷したものを出したに過ぎない。
もちろん添え書きも何もなしの味気ない年賀状。
「あっ、静さんと澤村さんと園田さんと須藤さん、真白さんと朗元さんにもプレゼントしたいから、六人追加で六十三人っ!?」
「翠葉ちゃん翠葉ちゃん、少し落ち着こう」
香乃子ちゃんに、「どうどう」と肩を撫でられ宥められる。
「確かに友チョコをあげようとするとキリがなくなるのはわかるんだけど、六十三人はちょっといき過ぎ」
希和ちゃんは苦笑いでそう言った。
「でも、仲良くなった人やお世話になった人が多すぎて……」
「翠葉ちゃんのそれは年賀状レベルです……」
指摘してくれたのは香乃子ちゃんだったけれど、その「年賀状」という言葉にグサリとくる。
今年の年賀状、私は自分で書いていないのだ。普段なら十二月に入った時点で書き始め、二十日過ぎには出すのだけれど、とてもそんな余裕がなくて、白野のパレスへ行ったとき、兄妹三人で撮ってもらった写真を唯兄がパソコンで編集して兄妹の連名を印刷したものを出したに過ぎない。
もちろん添え書きも何もなしの味気ない年賀状。