♥♥♥危険なアフタースクール〜♥♥♥

1、触るな!助けなど いらない!

大雨で視界が


悪い中を

黒塗りの外車は


静かに走っていた。



「雷馬くんは 大丈夫なんですか?」



すみれは 雷馬のくるしげな姿を

思い出していた。



「はい

雷馬さまが 先日 あなたを連れてきたので


これで 雷馬さまも


救われる……と思ってましたが


そう上手くは いかないものです」


執事の声は 明らかに


落胆していた。



「救われるって

私が 雷馬くんを救えたかもしれないの?」



「……世の中には

逆らえない宿命が あるのです。


どうか
雷馬さまのことを

少しでも 心配して頂けるのなら


そっと しておいてください。」



車がゆっくりと停車した。
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