生まれた愛




「よーーし!じゃあ千尋探すぞーー」



空がわくわくした顔で立ち上がる




その瞬間だった





ビュン!と風が強く吹いて




空が置いたサッカーボールが外に転がってしまった




「あ、」




気づいた私は茂みから外に出れたのでサッカーボールを追いかけた



「あ!千尋みーーっけ!
てか外に出るのずるいぞー!」



遠くから空の声が聞こえた




そんな事はお構い無しにサッカーボールを追いかけた





もーーどこまで転がっていくの!




と思った時だった






「千尋お前あぶねぇよ!」



私は道路まで出ていた



「へ?」



気づいた時には



目の前からトラックが走ってきて







大きなクラクションの音が鳴り響いて






私は目をつぶった





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