生まれた愛
「そろそろ本題に入るぞ」
翔がそう言うと口が一気に渇き私まで緊張してしまう
「千尋が好きだ」
ドキッ!
あまりにもストレートな言葉で私の鼓動が激しく動く
「こんなこと急に言われると戸惑うってことは知ってる
だから返事はいつでもいいよ」
この言葉を吐き捨てて翔は立ち上がった
「待って!」
私は去ろうとする翔を呼び止めた
振り返る翔
「いつから?」
「小3から」
翔はカバンを背負って校舎裏から立ち去った
「小3って………」
小3の頃って…
私が翔とはじめて出会った頃は言うまでもない
ラブレターの主
翔の告白
翔の一途な思い
様々な事実を背中で引きずりながら教室に戻ることにした