生まれた愛





「……うん、じゃあわかった
でもさ、今まで通り普通に接してくれたら嬉しいな
あたしと空が2人でも千尋が居ないとイツメンじゃないじゃん?」



結衣がいつもの笑顔に戻った




「うん、それはもちろん
昨日だって寂しかったんだからね」



「おいおい相変わらず可愛いかよ」


「やめてやめて、触らないで」




私がそう言うと



結衣は勢いよく抱きついてくる




「だああーー!!触らないでってば!」



「いいじゃないのー!」





結衣がわかってくれる人でよかった




根に持つタイプとかじゃなくてよかった




なんかよくある女の子のめんどくさいネチネチしたタイプじゃなくて本当によかった



「じゃあ結衣、空と進展あったらすぐ教えてね?」


「教えなーーい!だって付き合いたいって思ってないもん」


「はい??どゆいみ?」


「あたしね、空が誰かを守りたいって思いながら生きてるんだとしたら
あたしは逆にそんな空を守ってあげたいかな
空がいつも何かに一生懸命になってるなら
あたしは空に一生懸命になる
空がやってることをそのまま空にしてあげたい
ただそれだけで、そのついでに付き合えるんだったらハッピーだよ」


「んーーなるほどねー」


「ほら、あたしも一応乙女だし?
空の行動言動に期待したり凹んだりするけど
千尋はその辺察してくださいな」





正直よくわかんなかったけど



結衣なら強いし大丈夫!




その後は自分の教室に戻って



解散した






後は空だけだ




何にもないように祈るしかなかった








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