生まれた愛







あー




ここは夢の中




ただの現実逃避




夢の中なんだから何したってありだろうよ



ん?どれどれ



誰の手だろう



にぎにぎ




あ、これは千尋だな??




うん、多分そうだ





次はなんだ?




パサパサ




きったね!誰の髪の毛だよ!



ワックスついてるのか?少しベタッとしている





「おい!せっかく巻いてんだから触んなよ!」



この声は結衣か?



昨日はありがと




どれどれ



次はなんだ?





なでなで




ん?このおでこの丸さとサラサラな前髪な感じは、



千尋の頭だな!?



多分そうだ






次来い次




パフっ


ん?



パフパフ



なんだこの柔らかい感触は




もっとじっくり触ってみよう





パチンッ!!!




「いでーー!!!」


「どこ触ってんだよ!」



頭に思い切り衝撃が走る


目の前には結衣が居た





「は!?夢の中でしょ?ここは」



「寝ぼけてんじゃねー!
お前寝てるフリしてあたしの胸触ったろ!」


「え!?あれって夢の中のものじゃなかったのか!?」



結衣は「キモいんだよ」と言いながら
俺の横に来る




ん?また何かされるのか!?



と思って居たが



「千尋ーーあたしもうお嫁に行けない」




横を見てみると





千尋が居た



「んがー!ち、千尋!?」


「なに?そのお化けを見たような反応は」





え、じゃああの夢の中の手と頭は


本物だってことか?













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