生まれた愛
ガラガラ
静かだった教室からドアが開く音が響く
振り向いてみると
そこには千尋と翔が並んで歩いてくる姿が目に写る
もう…千尋は翔のものだ
千尋にはライバルが多い
だから俺は身を縮めていて
ただ臆病に千尋の友達をやっていただけ
今回は翔の勇気が認められた証なんだろう
情けないな……
「おはよー」
「おっふぁーい結衣今日早かったんだね」
結衣と千尋がいつも通り適当に話してる
「空坊。」
「ん?」
翔が席に座ると同時に俺の名前を呼ぶ
「やっと念願が叶ったぞ!」
「おう、よかったな」
全力の苦笑いにならざるを得ない
もう俺の恋はこの男に終止符を打たれたな
よりによって翔に
マジで死ねばいいのに!
仲良くなきゃ言えないことだよこれは