生まれた愛
やっと
やっと翔に会えた
どこにいるかわからなかった翔と
久しぶりの再会だ
本当に久しぶりだったから一瞬涙が出そうになる
けど我慢して翔に話しかけた
「久しぶりだな翔」
座っている翔に話しかけると
翔は体をビクッとさせる
「仕事サボってんじゃねーよ!
チクるぞさっきのおねーさんに!」
結衣も翔に声をかける
翔はまるで幻を見ているかのような顔をしていた
「……空…?……結衣…?」
聞こえるか聞こえないかの声で俺らの名前を呼んだ
翔からしてみるとこんなところに俺らがいるわけないと思っているはず
でも理由はたくさんある
「翔、お前に話があるからここまで来たんだ」
翔はまだ固まったままだった
「なんで…ここに?」
翔も色々聞きたいことがあるだろう
「お昼休憩ある?その時で良いから話せる時間欲しいんだけど」
結衣が翔に言うと
また小さな声で翔は言う
「そしたら…昼休憩の時に行くから
外で待っててくれ」
意外と潔かった
昼休憩は12時から1時までらしい
その間まで俺と結衣は外で待つことにする