生まれた愛
そして
千尋の家に着く前に
俺は千尋に電話をする
千尋はすぐに出てくれた
「あ、もしもし?」
『おっふぁーい、元気ー?』
元気そうな千尋が懐かしい挨拶をしてくる
「おう、元気だよ
この間結衣と電話してたじゃん?」
『うん、』
「それでさ、千尋がそこに翔が居てくれたらいいなーって言ってたじゃん?」
『うん』
「だからさ、俺ら今翔のところ行って連れてきたんだ」
『はい??』
「今から千尋の家に行くから」
『いやいや、待って何そのホラーみたいな展開
メリーさんじゃないんだからさ!』
「いや、ガチなんだって
翔連れて千尋の家行くから待ってて」
『何それ……』
「じゃあな」
プツンッ
無理矢理切った
確かに急すぎるが説明する暇もなかった
もう千尋の家の目の前にいるから
千尋の家は一軒家
「ふぅーー着いたー
千尋に会えるー翔も嬉しいでしょ?」
「………」
浮かない顔の翔
結衣の言葉をそのまま無視して翔は歩いた
千尋の家のインターホンを押す
俺もなんか緊張してきたな
ピーンポーン
インターホンが鳴ると