生まれた愛
そう千尋が言うと
千尋は翔に視線を移した
「で、何の話?」
千尋は一気に顔が真剣な表情に変わる
「まあ、翔の話を聞いて欲しくてさ」
俺が言うと
「いや、まずさ
なんで私が話振らないと話してくれないの?」
千尋はわりとガチなトーンで翔を睨んだ
「いや、だって翔も久しぶりだし
多分反省してるんだろうしさ」
「久しぶり?反省してる?
そんな言葉だけで許せるようなことじゃないでしょ?
色んな事情は聞いてるよ、でも、
逃げたことには変わらないでしょ?
今でも逃げるつもり?」
千尋は翔に向かって言う
これはもう2人で話してもらうしかないな
翔はやっと重い口を開いた
「本当に悪かったと思ってるよ」
翔は声を震わせながら言う
千尋は腑に落ちない表情
「私は翔の考えてることがわかんない
いなくなるなら一生いなくなってほしいよ
謝ってもらいたいわけじゃない
どうしたいのか、なんでここまで来たのか教えてほしいの」
「……それは」
千尋が言った後翔は一瞬ためらう
その瞬間だった