生まれた愛





千尋らしき怒鳴り声に反応する俺ら




そして足に力を入れながら階段を降りる千尋は俺らを無視してさらに階段を降りる




何があったかはわからないが翔のところへ駆け付ける



屋上に入ると


頬を押さえる翔の姿があった




「ビンタされたのか」



「ちげぇよ、グーで殴られたんだ」




理由はわからないが

千尋もグーはダメだろ





「とりあえず話を聞きたいんだよ」



俺は翔に言う


すると屋上の地べたに座り



「………そうだよな」



力なしに言った翔の言葉




俺も翔と同じ目線で話したいから
地べたに座る



「早い話を言ってしまうとだな……」





「――――――」



「………」








「ということだ」






< 57 / 262 >

この作品をシェア

pagetop