生まれた愛






「だから、今度両親と話して決めような」


「……そうだね」




よっしゃ!言えた!




もう言い残すことはないぞ!



「あのさ、」



川の近くで立ち止まった千尋



「なんだ?」



「中3の頃に撮ったプリクラまだある?」



あぁ、あれか


財布の中にちゃんと入ってるぞ


ちょっともったいない気がして一回も貼ってない



「ちょっと貸して」



ん?何するんだ?


とりあえず貸してみる



千尋は自分のプリクラを取りだし



「…………」



俺のプリクラごと川へ投げた



「……ちょ、何してんだよ」



俺は川に流れるプリクラを鋭い目で見た



「もう親友なんて言葉で終わらせたくないの」



「…………」



唐突な千尋の行動、



何が言いたいかはなんとなくわかるけど



「俺で大丈夫なのか?」



ちょっと自信がない俺……



「ううん、私の言いたいことはそういう事じゃなくて」




自分で言ったことの重大さを今さら重くのしかかってくる




そうか、千尋をずっと好きでいるんだ……




普通に付き合うんじゃなくて

責任があるんだ…







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