総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
貴方の温かいぬくもりが、伝わってくる。
もしかしたら、このぬくもりがもう感じられないんじゃないかって、少し怖くなった。
そう思ったら、あたしは首に回った袖をキュッと握ってた。
「あ゛ー。抑えるの必死だった。」
「何を?」
「アイツらをぶっ飛ばさないように。」
「何恐ろしいこと口走ってんの?」
急に何を言い出すの。
ヒサの吐息が首にかかる。
「ったく、あいつら俺のこと絶対ぇ遊んでやがる。」
少し拗ねた口調のヒサ。
チラリと、後ろに目をやると髪でよく顔は見えなかったけど少し赤かった。