総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
さっきから、ころころと変わる口調に腹が立ってきた。
「卑怯な奴だってことはわかった。来い。その根性へし折ってやる。」
「躾の成ってない奴ほど、殴り倒したくなるんだよね。」
「どっちのこと、言ってんだ。」
それからは、殴って殴られての繰り返しだった。
腹に仕込があると分かってから極力狙わねぇようにした。
だから、向こうの方が断然ダメージが小さい。
くそっ、これじゃあ俺の体力が先に尽きちまう・・・っ!
「はぁ・・・はぁ。」
「早く立ってよ。殴れねぇじゃん。」
俺を見下ろすコイツの顔が、ツブシタクナッタ。