総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
俺に見下ろされるタケ。
さっきと、形勢逆転だな。
それから、タケが殴り返す前に殴る。
その繰り返しで、拳をタケの顔面に沈ませた。
たぶん。
「終わりです。10分経ちました。」
膝立ちで、息をするタケと煙草に火をつけながら両手をポケットに差し込む俺。
「フーッ。オイ、数えてたか。」
「はい。総長が70.タケさんが41でした。」
淡々と答える副総長。
本当に気が利く奴だな。