総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「なになに?本気出してくれんの?じゃあ、俺も本気ださねぇとな!」
カチャカチャと、ソイツの手錠が鳴る。
滅多に吸わない、タバコをぐしゃり。
潰した場所から、徐々に消えていく火。
それとは裏腹に燃え上がる闘志。
「おい!俺の手錠はずせ。」
低い声で仲間に指示し、嗤う。
「楽しもうぜ。戦いは、楽しんでナンボだろ?」
「それには、同意見だな。」
手錠がはずせられて、両手が自由になった。
両手をぶらぶらさせて、俺を横目で見る。