総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
右足を垂直にあげ、そのまま勢いよく下ろした。
―――――――バキッ
俺の踵はソイツの鼻を直撃し、深くまで沈んでいった。
同時に首から離れる手の感覚。
たぶん、骨はイかれたな。
うまく、着地できずに尻餅をついてしまった。
ケツに付いた砂を払いながら、ゆっくりと立つ。
ソイツは、鼻を片手で押さえて片膝をついていた。
ぽつぽつと、出来ていく小さな赤い水たまり。
睨みあげるその目は、充血していた。