総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「てめぇらが、神を名乗る資格なんてねぇよ。」
俺は、その旗を掴んで引きちぎった。
貼り付けられていた四隅がビリッと音を立てて破れる。
それを、肩からかけて煩い喧騒の中を歩く。
段々と小さくなる喧騒。
「総長!その・・・・旗は・・・・?」
近くにいた鷲神のメンツが、驚きの顔で俺を見た。
「見ての通り、ここの旗だ。おい、そこの下っ端。お前らの総長さっきから動かねぇけど大丈夫か。」
皮肉っぽく笑ってまた歩き始める。
困惑の声と、歓喜の声。
まぁ、今の俺にとってはどうでもいい。
自分のバイクまで、来た俺は持っていた旗の右側から半分を三回ちぎった。