総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
右手の甲で、口元拭い口の中にたまった血を吐き出した。
臭ぇ・・・・血の匂いが倉庫内に充満してむせかえった。
「ゲホッ!・・・ゴホッ・・・!」
コツコツと響き渡る音。
その音ともに俺の前に来たリト。
「オラ・・・・次は・・・てめぇとだ・・・・。」
精いっぱい睨んで、ぐっと背筋を伸ばす。
リトは、見下すような目で俺を見ていた。
「総長っ!もう止めてくださいっ!!」
チグサの声も今の俺には聞こえない。