総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
俺の、ダイスキな声が耳に届いた。
あの家で、いつも一人ぼっちだった俺に優しく話しかけてくれた。
俺の、自慢の兄貴。
「シュウ・・・・?」
でも、なんでお前がココに。
「あれ、やっぱりチグサが抱えてるそれ俺の弟なの?」
兄貴の姿が見たいのに、体が動かない。
「意外だな、知らなかったよ。鷲神の総長が闇虎と兄弟だったなんて。」
リトの声はあくまで落ち着いていた。
「それ以上しゃべんなよ。殴りたい衝動これでも押さえてんだから。」
「弟の敵討ち?」
「あぁ、だけどな、これはコイツの戦いだ。だから獲物をとるようなマネはしねぇよ。だけど、逃げねぇように首輪、つけとかねぇとな。」