総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
ニコリと、笑ってヒサの後をついていく。
俺達は、天神連合「ZEUS」の溜り場に来ていた。
簡単に言うと本部である。
ここらでは、一番でかい廃倉庫を本部にしているらしい。
その廃倉庫を囲むように、黒兎の面子が殺気を放つ。
ヒサが片手をあげて、うるさいバイク音を沈めた。
その瞬間をまるで予知したかのように、ゆっくりと開いたドア。
「気味が悪ぃな。」
ヒサがポツリと呟いた。
俺達は動かなかった。