総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
ヤミが身をかがめて、シンに耳打ちする。
"アレ"・・・・?
一体何のこと言ってんだろう・・・・・。
あたしには、わからずヒサ、ヨウを見ても難しい顔をしていた。
「さぁ、次の見せ物で"自分を見失う"奴はダレだ・・・・・?」
ニタァッと嗤ったシンにあたしたちは目を離さない。
まるで、サーカスの団長だ。
あたしたちは、観客。
ショーで現れる、動物やピエロはシンに躍らされたヨウ達。
シン・・・・貴方の世界は狭すぎるよ・・・・・っ。
あたしの考えなんて微塵も、わからないシンはヤミに目配せをして何やら指示をした。