総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「気づいたときには、もう遅いってなっ!」
言いながら、刃を俺の顔面狙って勢いよく向かってくる。
それを、ギリギリで躱しながら距離を取る。
段々俺の中で、イラつきが大きくなり自我を壊す。
「言えっ!ダイっ!」
「!!」
俺が知ってる名前を叫ぶと、一瞬動きが乱れた。
でも、天神連合で偽名を使っていたくらいだ。
この名前も嘘か本当かはわからない。
「今更‥‥今更俺の名前なんて呼ぶんじゃねぇよっ!!」
叫んだダイの顔は、なんだか悔しそうだった。