総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「もう、俺もどうすればいいかわかんなかったんだよっ!」
「黙って俺にやられてろ。」
頼むから、もうそんな顔見せんじゃねぇよ‥‥‥っ。
「あぁ、もういっそ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥殺してくれ。」
ふわりと笑ったダイの顔は、俺の大好きだったダイの顔だった。
あぁ、安心しろ。
俺がここを潰してやる。
俺達が、お前らを潰してやる。
俺は思っていることをすべて、拳に詰め込みダイの頬にねじ込ませた。
「ガハッ‥‥。」
スローモーションで倒れていくダイを俺は、寂しく見ていた。
やっと、胸の奥の蟠り(わだかまり)が小さく静かに溶けていく。