総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「お前はずっと、悩んでたか?」
倒れたまま動かないダイに聞く。
ダイは倒れたそのままの状態で。
「悩んでたってよりも‥‥苦しかった。」
しゃがみ、顔を覗き込もうとしたときダイの頬が光っていたのが見えた。
あぁ、本当にこいつは苦しんでたんだなって思った。
「あの時の自分を思い出すと、情けなくて仕方なかった。なぁ、俺は‥‥‥‥‥。」
「ダチだったよ。」
「!!」
「ダチだった。本当に俺はお前が隣にいて、あの時は当たり前だって思ってた。だけど、どこかで俺達は壁を作ってた。それが生んだ結果が、アレだ。」
俺は、ダイの頭をわしゃわしゃ撫でた。