総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
ヒサの前にシンが立ち、にらみ合う。


2人は何を思うのか。


「賭けだと?」


「あぁ、そうだな‥‥勝った時の商品はレナだ」


あた‥‥‥し‥‥‥っ!?


あたしの名前が出たとき、ちらりとヒサがあたしを見た。


でも、すぐに視線はシンへと戻される。


「アイツは、ものじゃねぇんだよ」


「綺麗事言ってんなよ。じゃあ、お前が勝って"ものじゃない"ことを証明すればいいだろ」


言葉巧みに、ヒサの怒りを煽るシン。


「どうした、できねぇか?」


ニヤリと嗤ったシンは、愉(たの)しそうだった。


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